私たちの想像力はもう尽きてしまっただろうか。それとも、かけらのような燃えかすでも残っているだろうか。細い糸を手繰り寄せる。光明の向こう側に開ける世界。誰もたどり着いたことがなく、それなのに、理解可能なあの芳醇な匂い。

唾棄すべき感動主義。感情の赴くままに解き放たれて野生へ帰ってしまった哀れな動物たち。すでに野へ帰る力さえも失って、昏迷を彷徨うだけだというのに。

明晰さは、論理的能力は、そして未来への希望は、理性から生まれるはずではなかったのか。ただ人間だけが未来を想像しえて、世界を理解しようとしているのに。科学とは時代遅れの遺物になってしまったのか?世界は再び闇へ帰ろうとしているのか。私たちが手にした火は、すでに消えかけているのか。

そうではない!ただ意志だけが、私たちを未来へ運んでくれる。